2026/09/08 12:17
今年の6月26日〜7月5日の間で、開催したカレー皿展の振り返りです。
カレー皿展を開こうと考えていたのはもう3年も前で、一つの料理に合わせた作品を集めた展示会ではどんな景色が見られるのだろう。という好奇心や、一つの事を突き詰めていくと多様性が生まれていく実感があることからでした。

(左:都築明 作、右:舛井岳二 作)
お声掛けしたのは、長崎県の都築明さんと、山口県の舛井岳二さんのお二人。
都築さんの作品は蒼黒(青や緑が混ざった様な黒)のものが多く、日が暮れた後の山や池の景色を集めたような印象が魅力的です。器の形は定番品から即興制作のものまで含めて、機能と造形の均整が取られており、後世まで使えるイメージができる形をしています。



舛井さんの作品は、磁器と陶器の両方を制作している事、陶芸の歴史から紐解いた技法や文化を重ねて考えている事。それらから生み出されるものは現代の暮らしの中であっても、馴染み、古くも新しい所作に気が付くきっかけを与えてくれるものです。



そして、二人に共通して言えるのが高精度であること。体現したいものを生み出せる技が伴っている事です。日常に馴染み、後世に繋いでいける印象が自然にイメージできてしまう。物理的な強度と、精神的(永く使いたいという気持ち)な強度の両方が含まれている事でそんな印象が刻まれるのだと思います。

お受け取りした作品を見て、やはりこれなら。と大きな板を並べてお互いの作品が向き合うような配置にしていきました。作品同士の量感の関係性や、板の形や木目とのバランス、空間のボリューム。色々と想像しながら並べていくのですが、それが楽しい。なんというかその作業中に作品について気づくことが多々あり、見えていなかった色やテクスチャーがすっと頭の中に入ってきます。その作業を終える頃に、鳴き始めたカエルの声や遠くから聞こえる車や雨の音に気がつきます。こちらの感覚で配置しているように見えて、実のところは作品の形や景色、周囲のその時の環境によって調整されているのだと気づきます。そうやって自分の中に新しい感覚が入ってくるのが愉しい。役得ですね。本当に。ありがとうございます。


レイアウトを終えると、様々な角度からチェックして微調整していきます。日トギャラリーは窓面が南向きなので、陽の光の反射がどんな感じに見えているか、それが魅力的であるかをあれこれ考えて調整します。そこで全体のバランスが揃ったら、スポットライトを調整して完成です。

今回のカレー皿展は、ギャラリーでは初となるキッチンカーに出店していただきました。山口県で活動されている南インドカレーのプラナームさん。店主さんがレゲエ歌手で奥様はアーユルヴェーダの講師もしているパンチの効いたお二人。とても美味しくてファンも多く、スコールの様な雨が降り注ぐ日でしたが、雨が弱くなった時間帯からは近くから遠くから、足を運んでいただけました。

とんでもない雨が降った午前中、流石にこの時間帯は誰も来ないだろうと、タープの下で舛井さん、プラナームのヒカリさんと、私も含めて三人でコーヒーを飲んで色々と話しました。なんだか穏やかで良い時間が流れていました。


また、そのうちに何かに特化した展示会を開いてみたいと思います。
カレー皿展の時の作品で、いくつか販売させていただいているものもありますので、よかったら覗いてみてください。
都築明
https://hitogallery.theshop.jp/categories/6385485
舛井岳二
https://hitogallery.theshop.jp/categories/6498655
![日ト[hito gallery]](https://baseec-img-mng.akamaized.net/images/user/logo/9ad26e199b27b6b47cb04ab85b02e28a.png)
![日ト[hito gallery]](https://baseec-img-mng.akamaized.net/images/shop_front/hitogallery-theshop-jp/9d73051c2158199759166cfb6cf17a13.jpg)