2026/05/14 16:23
2026.5.2〜5.17の間、日ト ギャラリーの一部で大伴亮介イラスト展【TREES】を開催しております。
(※オンラインは5/12 20:00〜5/17 22:00の間)

大伴亮介さんにイラスト展をお願いしたのは、ちょうど1年ほど前でこちらに遊びに来てくれた時に、そのうち日トで何か展示会を。と話した事からでした。大伴さんとは東京から山口に移住する前からの友人で、私が空間を担当していた目黒のトラットリアのグラフィックや、ギャラリーを開いてからは、日ト限定の栗川商店制作のうちわに載せるイラストを担当していただいていました。https://hitogallery.theshop.jp/items/73779420

大伴さんのデザイン・グラフィックは捉え所だけを押さえた簡明さと明るさがあります。様々なロゴやキービジュアルを制作している傍らで、書籍や日々の自身が面白いと感じた事(あるいは機微なストレス)をイラストにして淡々と、蓄積されています。そのどれもが、フフッと笑いが漏れるものや、そうだよねぇと自分の生活を振り返ってしまうようなイラストが多く、見ていると小さなストレスが笑いに変わりそうなイラストです。
・TREES というテーマに至るまで
今回のイラスト展において、大伴さんと打ち合わせをして、当初は私達から何かテーマというかお題の様なものを大伴さんに伝える。という事で進めていたのですが、この場所に来ていただいた事があることや、私達の範疇で話をしない方が良い作品が生まれる様な気がした事から、手描きという事以外は本人にお任せする事になりました。
今回の【TREES】は「生えている.そこに立っている」というテーマで作品を描かれています。そのテーマはこの場所の事も想像しながら決めた。とも言ってくれましたが、私からの視点だとこのテーマになったのは彼の人生のタイミングだったのではないかと思いました。

(TREESのロゴは大伴さんが制作してくださいました)

普遍的なこのテーマで描かれた樹木は、「幹」から描き始められて、葉が生い茂っていくように完成していったそうです。キャンバスギリギリまで育った樹もあれば、コロッとまとまったかわいい樹もあって、それぞれの樹齢や性格までも垣間見えるようです。作品はサインも含めて様々な色で描かれており、ビビットな色やメタル色も大胆に使われていますが、キャンバスの中でしっかりとまとまっているのは、イラストの背景にあるデザイナーという気質がそうさせているのだと思います。

・彼の作品への私の個人的な捉え方
彼の描いた今回のTREESも含めて、過去の作品やイラストも含めて「小鳥の囀りの様」です。
視界に入る度に、パッと肯定的な明るい印象を受けとります。日々の暮らしの中で小鳥たちの声は、私に少しの肯定的な気持ちと、"それ"が「日常」であることを教えてくれるように思います。大伴さんの描く作品を暮らしの中に取り入れる事は、毎日の中でほんの少しずつ肯定的な気持ちが蓄積されていく。そんな作用が起こるように思います。

・展示方法と構成の決め方
この様々な色と形のイラストを見て、空間の様々な場所と照らし合わせてどういう背景が似合うのかを考えました。当初はスタッコで仕上げられた面に吊るしていく予定でしたが、作品の大きさと印象の強さを見た事で、背景に木のテクスチャーがあったとしてもそれを超えてくると予想できた為、古い板材に多くの作品を展示することになりました。TREESだから木の板に、という感覚はなく、背景にある陽射しを受けた木目や、板のたわみが作る陰影と複雑な輪郭と大伴さんの簡明な作品の相性が良かったからです。作品の題名も、Pop Tree、Funny Tree、United Treeなど、形の特徴となるものもあって、イラストと題名、形と大きさのバランスを古い板の中で調整していくイメージでした。
いくつか、面のバランスの「キー」となるイラストを決めて、そこから照明器具での光が強くなる箇所と自然光からの影響がある場所など、作品の個性が伝わりやすい場所へ設置して行きました。

設置する中で、彼の作品に対する方法論や描いていた時に楽しんでいた感情を受け取る事ができました。展示は、それぞれの作品の個性と向き合う時間となって、作品をより深く知ることができる事が楽しく、冷静にワクワクしているような心持ちです。

(最初の3作品)

(一点ずつバランスを見て行きます)

(7割の作品が取り付けられました)

(照明調整前)


(照明調整後)

(完成)

展示会も残すところあと数日ですが、作品それぞれの個性を暮らしに置き換えて見ていただけると嬉しいです。(オンライン販売URL ※5/17 22:00迄)
https://hitogallery.theshop.jp/categories/7288754)
・大伴亮介プロフィール
イラストレーター・デザイナー
東京都出身、在住。東京藝術大学デザイン科を卒業後、株式会社ナムコ(現・バンダイナムコ)のデザイナーを経て、フリーランスに。
広告塔のビジュアルやイラスト制作、ロゴやキャラのデザインをおこなっている。
2018年より、日常の小さな「あるある」を描いた「ワンシーン画」シリーズを開始。
2024年には『あるアルバム』(玄光社)として書籍化。
https://www.r-otomo.com/
![日ト[hito gallery]](https://baseec-img-mng.akamaized.net/images/user/logo/9ad26e199b27b6b47cb04ab85b02e28a.png)
![日ト[hito gallery]](https://baseec-img-mng.akamaized.net/images/shop_front/hitogallery-theshop-jp/9d73051c2158199759166cfb6cf17a13.jpg)