2025/5/24(土)〜6/2(月) の期間で愛知県常滑市在住、山口県出身の陶芸家 青木宏の個展を開催いたします。(下部に詳細スケジュール記載)

「自分にとって作品とは、積み重なっていく対話と時間の痕跡です。
僕は経年変化した物が好きですが、経年変化したような質感の作品をつくりたい訳ではありません。
経年変化した物のように、作品に刻まれていく時間を表現したいのです。」

二千年以上も前の種子が開花したという大賀蓮に感銘を受け、「土の種子」をテーマに焼成と削り出しから生み出される青木宏の作品は、自らの意志で出てきた後、目を瞑り何かを待ち続けているような、深閑とした存在感を放っています。

撮影用に先行送付していただいた作品達を眺めていると、そんな情景を思い浮かべさせてくれました。大きな作品は重量とともに、その存在感か質感なのか、土そのものを持っている様な感覚があり、物理的な温度とは違う、温もりの様なものを感じました。小さな作品は、その小さな口に細い植物を置いてみると、物事の良し悪しは、ものの大きさとは比例していない事を実感できるもので、植物や虫、動物たちから受ける感情とは少し違うカタチで、人の所業として人が受け取る事のできる感情が詰まっている様にも思えました。

これが刻まれていく時間の表現だとすると、制作に没頭した時間がこの作品の中に停滞している様にも思える。情念や意志とも違う、時間の流れの様な揺るぎない存在感。

5月24日からの展示までに、どんな作品が到着するか楽しみな気持ちと緊張が入り混じります。

・会期スケジュール

5/24(土)10:00〜20:00(18時ごろまで作家在廊)

5/25(日)10:00〜18:30

5/26(月)10:00〜18:30